ジャパニーズスクール



最近読んで面白かった本。というか、有益な情報だったので、紹介。

『ジャパニーズスクール』
ベンジャミン・C・デューク・著 国弘正雄+平野勇夫・訳 
講談社、1986年発行

この著者ベンジャミン・C・デュークは、日本で三人の子どもを学校に
通わせた体験からこの本を書いています。信頼できる考察といえます。

この本に書かれている、学校制度改革の4つの新提案。

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1、1クラス最大限35人以内に
2、授業日を週5日制に
3、学習負担を軽くする
4、丸暗記を排し、大学入試の改善を

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2、は達成されてる。1、も動きがやっと見られる。
3、4はどうかな。

ざっと要約すると、

・日本の学校は言葉の面でも、民族的な面でも恵まれている。しかし、
日本人のノーベル賞受賞者は少なく、受賞者はアメリカで学んでいる。

・学校制度によって、子ども、教師、親へ、過度の負担がかけられてい
る。過重な授業をレベルダウンし、それぞれの能力に見合った教育を行
うべきである。

・画一的に教育を行うのではなく、秀才コースと普通コースの多様なカリ
キュラムを作り、秀才には創造的数学、創造的文章力を学習させるべき
である。

・問題の核心は大学入試であって、アメリカの大学進学適性試験
(SAT)のような批判的、分析的思考力のテストに狙いを絞る。すると、
これまでの暗記による受験勉強が役に立たなくなり、思考力へと目が向
くようになる。

・日本が国際競争力の維持を目指して育て上げなければならないのは、
先端技術を駆使する論理的推理力である。ユニークな状況下で知識を応
用する能力を試せるような設問づくりに力点を置く必要がある。

・大学も、学生に要求する学問水準が甘い。あえて自らに高いレベルを
課する教授、学生はアメリカに流出している。社会は雇用慣行を改革
し、求職に関わる大学の負担を軽くすると、学級担任教師は個性主義に
ついて本気で考えるようになる

・日本政府自身、政府職員の雇用慣行を改めるべきである。上級職員の
ほとんどが国公立大学、とくに東大、京大の出身である。このことは、
教育制度全体をいちじるしくゆがめている。その他の学生は上級職への
道が閉ざされてしまっている。

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まだまだ内容は盛りだくさん。

アメリカ人から見た日本の教育の姿から、
日本の学校教育の未来像をみることができます。
興味があれば、図書館で探して読んでみてください。






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